第15回 「京」物性セミナー
| 日時 |
2015年06月12日 16時00分 から 17時30分 まで |
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| 場所 | CMSI神戸拠点（理化学研究所・計算科学研究機構・5階501号室） |
| 連絡先名称 | 計算物質科学イニシアティブ事務局 （神戸拠点） |
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【開催要項】
◆ お申込みは不要です。ご興味のある方は、どなたでもご参加下さい。
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日時： | 2015年6月12日(金) 16:00-17:30 |
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| 会場： |
理化学研究所 計算科学研究機構 (1Fセミナー室(1階展示ホール横) |
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〒650-0047 兵庫県神戸市中央区港島南町7-1-26 |
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| 演者： |
岡本 清美 （Kiyomi Okamoto） |
| 演題： | S=1/2 ダイヤモンド型量子スピン鎖の歴史と最近の発展 (S=1/2 Diamond-Type Quantum Spin Chain: History and Recent Progress) |
| 主催： | 計算物質科学イニシアティブ (CMSI) |
| リンク先： | https://sites.google.com/site/kcmpseminar/ |
●●● 入構カード●●●
◆ 入構カード(入構証)は必要ありません。玄関から直接セミナー室にお進みください)
【要旨】
S=1/2ダイヤモンド型量子スピン鎖は量子性，低次元性，フラストレーション，三量体性を併せ持つ系で，それらの相乗効果により多様な物理が見られる．このモデルについては理論研究が先行したが，後に天然鉱物のアズライト(藍銅鉱)の磁性がこのモデルで記述されることがわかった．もともとのダイヤモンド型スピン鎖モデルには３種類の相互作用があり，アズライトについては我々は全部反強磁性的であると推定した．後に一部の相互作用が強磁性的ではないかとの指摘があり，以後論争が続いた．最近第一原理計算によってモノマー間相互作用の重要性が指摘され，これを加えた４種類の相互作用がすべて反強磁性的であると思われている．モノマー間相互作用が相図にどう作用するかは不明であったが，ごく最近我々は2/3プラトー有無についてその効果が非常に顕著であることを示した．
アズライト以後，ダイヤモンドスピン鎖モデルで記述される物質がいくつか見つかっており，一部の相互作用が強磁性的であると思われるものもある．また，1/3磁化プラトーが存在しないものもある(アズライトでは非常に幅の広い1/3のプラトーがある)．このような状況を考慮して，我々は一部の相互作用が強磁性的である場合について議論を広げ，1/3プラトーが消失する場合もあることを示した．The S=1/2 diamond-type quantum spin chain has quantum nature, low-dimensionality, frustration and trimer nature. Their combined effect brings about rich physics. For this model, theoretical works preceded the finding of the applicability of this model to the magnetism of azurite. There are three kinds of interactions for the original version of this model, all of which were estimated to be antiferromagnetic in case of azurite. After that, there appeared a proposition that one kind of interaction might be ferromagnetic, which started the controversy. Recently a first-principle calculation showed the importance of the monomer-monomer interaction. At this stage, all the interactions including monomer-monomer interactions are considered to be antiferromagnetic.After azurite, several diamond chain materials are found. In some of them, there seems to exist ferromagnetic interactions. Also, in some of them, no 1/3 magnetization plateau was observed (there exists wide 1/3 plateau in azurite). Considering these situations, we extend the discussion to the case with ferromagnetic interactions. We show that the 1/3 plateau vanishes in some cases.
【お問い合わせ】
計算物質科学イニシアティブ事務局 （神戸拠点）
〒650-0047 神戸市中央区港島南町7-1-26 R501
独立行政法人理化学研究所 計算科学研究機構内
東京大学 物性研究所 計算物質科学研究センター 神戸分室
Tel: 078-940-5681
Fax: 078-304-0170
E-mail: adm-kobe@cms-initiative.jp
Webサイト: http://www.cms-initiative.jp/ja/research-support/about-kobe-support
