"Generalized Moment Method for Gap Estimation and Quantum Monte Carlo Level Spectroscopy,"
作者: 下敷領 恵美
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最終変更
2015年10月09日 16時57分
H. Suwa and S. Todo, Phys. Rev. Lett 115,080601 (2015)
強相関量子系特有の量子ゆらぎの強い相やそれらの間の量子相転移を特徴づけるのに、励起ギャップは重要な量である。従来、量子モンテカルロ法によるシミュレーション結果からのギャップ評価には、フィッティングや最大エントロピー法などが用いられてきたが、信頼できる値を評価することは困難であった。本論文において、Suwaらはモーメント法を一般化することにより、バイアスなしに精度よくギャップを評価する系統的な手法を確立した。さらに、レベルスペクトロピー法と組み合わせることで、スピンパイエルス系におけるKosterlitz-Thouless量子相転移の詳細を明らかにした。
(CMSI週刊ニュースvol.75(10.9.2015)に掲載)