現在位置: ホーム ニュース 研究ハイライト "Ab initio molecular dynamics simulation of ethylene reaction on nickel (111) surface"

"Ab initio molecular dynamics simulation of ethylene reaction on nickel (111) surface"

作者: 下敷領 恵美 — 最終変更 2015年05月22日 12時16分
R. Arifin et al., J. Phys. Chem. C, 119 (2015) 3210-3216.

近年,分子動力学(MD)法による炭素ナノ材料生成の検討は盛んですが、現状では孤立炭素原子が触媒金属を介して六員環を形成する過程の議論にとどまっています。このような背景の下、Arifinらは、第一原理MDシミュレーションによりニッケル表面上におけるエチレンの吸着・解離過程を詳細に解析し、炭素源分子解離がグラフェン生成初期に与える影響を検討しました。炭素源分子解離過程は実験観察で不明な点が多く、第一原理MD解析からの知見と合わせることで、グラフェン生成メカニズムの議論がより盛んになることが期待されます。
http://dx.doi.org/10.1021/jp512148b

(CMSI週刊ニュースvol.57(5.22.2015)に掲載)