"Velocity of excitations in ordered, disordered, and critical antiferromagnets"
作者: 下敷領 恵美
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最終変更
2016年02月12日 17時37分
A. Sen, H. Suwa, and A. W. Sandvik, Phys. Rev. B 92, 195145 (2015)
量子反強磁性体におけるスピン波速度を、量子モンテカルロ法を用いて数値的に評価する手法が検討された。1つめは、虚時間相関関数の長時間の振る舞いから励起ギャップを評価し、分散関係から速度を見積もる方法である。2つめの方法は、実空間と虚時間の 巻きつき数が等しくなるように調整した、系のアスペクト比から見積もる方法である。2次元系については、スピン剛性と横帯磁率 との間の流体力学的関係からも速度を見積もることがでる。これらの方法を比較した結果、巻きつき数を用いる方法が最も精度が高く、 特に2次元正方光子反強磁性ハイゼンベルグ模型については、 c=1.65847(4)というこれまでで最も精度の高い見積もりが得られた。
(CMSI週刊ニュースvol.93(2.12.2016)に掲載)