"Coupling of Lever Arm Swing and Biased Brownian Motion in Actomyosin"
作者: 下敷領 恵美
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2015年01月09日 14時26分
Q.-M. Nie, A. Togashi, T. N. Sasaki, M. Takano, M. Sasai, and T. P. Terada, PLOS Comput. Biol. 10, e1003552 (2014)
筋肉収縮はアクチン繊維とミオシン繊維間の力によって起こる。この力発生の分子機構は、ミオシンの変形によるレバーアーム説と熱ゆらぎを介した滑り説の2つが提案されているが、どちらが正しいのか結論は出ていなかった。Nieらは分子動力学計算と自由エネルギー計算を組み合わせることにより、レバーアームによる移動とともに、自由エネルギー曲面上のブラウン運動による滑り運動も起きており、両方のメカニズムが同時に働いていることを明らかにした。これにより、生体内での力発生機構の解明が進むことが期待される。
DOI: 10.1371/journal.pcbi.1003552
(CMSI週刊ニュースvol.19(8.22.2014)に掲載)