"Thermal phase transition of generalized Heisenberg models for SU(N) spins on square and honeycomb lattices"
作者: 下敷領 恵美
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最終変更
2015年04月03日 14時52分
T. Suzuki, et al., Phys. Rev. B 91, 094414 (2015)
従来、連続相転移は対称性の自発的破れとして理解されてきました。しかしながら近年、異なる対称性が破れた相の間の連続量子相転移のメカニズム ー脱閉じ込め臨界現象ー が提案され、注目を集めています。Suzukiらは、京を用いた大規模量子モンテカルロシミュレーションにより、正方格子と蜂の巣格子上のSU(N) J-Q模型の有限温度相転移の臨界指数を精密に調べ、前者が弱いイジング普遍性を、後者が3状態ポッツ普遍性を示すことを見い出しました。さらに、絶対零度にむかって一次転移へのクロスオーバーが全く見られないなど、SU(N) J-Q模型で脱閉じ込め臨界現象のシナリオが成り立っていることを強く示唆する結果を得た。
http://dx.doi.org/10.1103/PhysRevB.91.094414
(CMSI週刊ニュースvol.50(4.3.2015)に掲載)