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「フェーズフィールド・モデルの基礎とデンドライト成長への応用」

作者: 三浦 淳子 — 最終変更 2014年04月18日 13時45分

講師:
大野 宗一 准教授
(北海道大学 大学院工学研究院 材料科学部門 マテリアル設計分野)

アブストラクト:
材料開発におけるキーテクノロジーの一つは、材料組織の制御にある。材料組織とは、メゾ(数十nm~数mm)の空間スケールで現れる、構造や成分濃度の不均一パターンのことであり、このパターンがマクロな材料物性を決めている。そのような材料組織の時間発展をシミュレートする強力な手法として、フェーズフィールド・モデルが発展している。その応用範囲は、デンドライト成長、スピノーダル分解、析出、オストワルド成長、結晶粒成長、マルテンサイト変態、規則-不規則変態など、材料科学における相変態現象全般におよび、材料科学分野以外においても非平衡パターン形成を記述する計算手法として近年でも急速に発展している。本セミナーでは、フェーズフィールド・モデルの基礎、特に界面移動を記述する仕組みについて説明し、その応用例として合金凝固におけるデンドライト成長に関する最近の研究について紹介する。